不正送金104億円・フィッシング245万件。6年分の推移が示すオンライン詐欺の深刻化

不正送金104億円・フィッシング245万件のグラフ 定点観測

インターネットバンキングの不正送金被害額は2025年に約104億円と過去最高を更新。2020年の11.3億円から6年で約9倍に拡大した(警察庁)。フィッシング報告件数も245万件と過去最多である。

調査概要

グラフ①:不正送金被害額の推移(2020〜2025年)
毎年更新:この記事は「定点観測」シリーズです。統計の最新値が公表されるたびに、同じURLで更新します(最終更新:2026年7月)
インターネットバンキング不正送金の被害額
2020年〜2025年(6年間)|警察庁・国家公安委員会
→ 6年間で約9倍。2025年は過去最高の104億円
120億90億60億30億0 11.3億8.2億15.2億87.3億円86.9億 104億円 202020212022202320242025 ▲前年比5.7倍 不正送金被害額(警察庁)

インターネットバンキングを悪用した不正送金の被害額は、2020年から2025年の6年間で約9倍(11.3億円→104億円)に拡大した。とりわけ2023年が大きな転換点で、前年15.2億円から前年比5.7倍の87.3億円へと急騰した。その後も被害は高水準を維持し、2025年は過去最高の104億円を記録している。

この被害額にはフィッシング・マルウェア・不正アプリなど複数の手口が含まれる。2023年に何が変わったのか——次のグラフで急変点を見ていく。

グラフ②:急変点ズームイン(2021〜2023年)
2023年——被害額が前年比5.7倍に急騰した年に何が起きたか
2021年〜2023年|グラフ①と同スケール
→ 2023年、攻撃の「量」ではなく「質」が変わった
120億90億60億30億0 8.2億円15.2億円 87.3億円 被害額が 5.7倍 2022年→2023年 2021年2022年2023年 低水準まだ低水準急騰

2021年から2022年にかけて被害額は低水準が続いていた。しかし2023年、被害額が前年比5.7倍に急騰した。SMSを使ったフィッシング(スミッシング)の急拡大、ワンタイムパスワードを突破するリアルタイム型攻撃ツールの普及、東南アジア等を拠点とした犯罪グループの組織化が重なった年とされている。

攻撃の「量」ではなく「質」が変わった年だったといえる。2024年は横ばいとなったが、2025年は再び最高値の104億円を更新した。

データの読み方

SMSフィッシングの爆発的拡大・OTP突破ツールの普及・犯罪組織の高度化が同時に進行した。「量」と「質」の両面が変化したことが、2022年→2023年の5.7倍という数字の背景にある。

別統計からの補足:以下は出典の異なるデータ(フィッシング対策協議会)と不正送金被害額(警察庁)の2軸比較。直接の因果を示すものではなく、オンライン詐欺全体の傾向を複数の視点から捉えるための参考として提示する。

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グラフ③:フィッシング件数×不正送金被害額(2軸比較)
フィッシング報告件数(左軸)と不正送金被害額(右軸)の推移
2020年〜2025年|左軸:フィッシング対策協議会 / 右軸:警察庁 ※2つの統計は出典が異なり直接の因果関係を示すものではない
→ 独立した2つの統計が、どちらも深刻化を示している
260万195万130万65万0 120億90億60億30億0 22万53万97万120万172万 245万件 87.3億円 104億円 202020212022202320242025 フィッシング報告件数(左軸) 不正送金被害額(右軸)

フィッシング件数は6年間を通じて右肩上がりで増加し続けているのに対し、不正送金被害額は2023年に突出して急騰した後、高水準で推移している。2本の線は必ずしも連動していない。

この2つは出典が異なる別々の統計であり、直接の因果関係を示すものではない。ただし異なる機関の異なるデータがどちらも深刻化の傾向を示しているという事実は、オンライン詐欺全体のリスクを複数の視点から裏付けている。

2軸グラフの正しい読み方

左軸(フィッシング件数)は「攻撃活動量の指標」、右軸(不正送金被害額)は「実際の金銭被害」。2本の線が連動しない年があることは、被害額の増減には件数以外の要因——攻撃手法の高度化・金融機関の対策・犯罪組織の動向——が大きく影響していることを示している。

データ一覧:不正送金被害額とフィッシング報告件数の推移(2020〜2025年)
出典:警察庁・フィッシング対策協議会
不正送金被害額(警察庁)フィッシング報告件数(フィッシング対策協議会)
2020年11.3億円22万件
2021年8.2億円53万件
2022年15.2億円97万件
2023年87.3億円120万件
2024年86.9億円172万件
2025年104億円245万件

※2つの統計は出典が異なり、直接の因果関係を示すものではない。

先を読む
2025年——不正送金104億円、フィッシング245万件。いずれも過去最高水準だった。

2023年に急騰した被害額は2024年も高止まりし、2025年にさらに更新された。フィッシング件数も年々増加している。金融機関のセキュリティ強化や警察庁の集中取締りが一定の効果を上げている一方で、攻撃側の手口も進化し続けている。この数字を「他人事」ととらえる余裕は、すでにない段階に来ているといえるだろう。

このデータをプレゼンで使うには
ターゲット:情報システム部門・リスク管理部門・経営企画・取締役会
SCENE 01|経営層・セキュリティ投資の稟議
「104億円」という数字で危機感を共有する
「2025年、インターネットバンキングの不正送金被害は104億円に達しました。2022年比で約7倍です。攻撃の矛先は中小企業にも向いており、今が対策を強化すべきタイミングです。」
SCENE 02|社内研修・セキュリティ意識向上
2つの数字で「攻撃の規模感」を伝える
「年間245万件のフィッシング報告がある一方で、実際の不正送金被害は104億円に達しています。フィッシングメールを1通見逃すだけで、その先に被害が待っている可能性があります。」
SCENE 03|提案資料・コンサルティング
「2つの独立した統計」を使った説得力ある論拠
「警察庁とフィッシング対策協議会——異なる機関の異なる統計が、どちらも増加し続けています。2つの独立したデータが同じ方向を示すとき、その現実は無視できません。」
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対応ChatGPTGeminiClaudeCopilot
以下のデータをもとに2軸折れ線グラフを作成してください。 【データ】 年, フィッシング報告件数(左軸), 不正送金被害額(右軸) 2020年, 22万件, 11.3億円 2021年, 53万件, 8.2億円 2022年, 97万件, 15.2億円 2023年, 120万件, 87.3億円
… (グラフ仕様・出典・注記を含む全文)
よくある質問
インターネットバンキング不正送金の被害額は今いくらですか?
2025年の被害額は約104億円で過去最高を更新しました(警察庁・国家公安委員会公表)。2020年の11.3億円から6年間で約9倍に拡大しています。
なぜ2023年に不正送金被害が急増したのですか?
2023年は被害額が前年比5.7倍(15.2億円→87.3億円)に急騰しました。SMSを使ったフィッシング(スミッシング)の急拡大、ワンタイムパスワードを突破するリアルタイム型攻撃ツールの普及、犯罪グループの組織化が重なったことが背景とされています。
このデータの出典はどこですか?
不正送金被害額は警察庁・国家公安委員会「不正送金事犯の発生状況」、フィッシング報告件数はフィッシング対策協議会「月次報告書」です。2つは出典が異なる統計であり、直接の因果関係を示すものではありません。
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