定点観測

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万引き、3年で8.4万件→10.5万件。増えたのはコンビニ

万引きの認知件数は2025年に10万5,135件となり、底だった2022年の8万3,598件から3年で2万1,537件増えた(警察庁「令和7年の犯罪情勢」)。2016年から2022年まで6年続いた減少が2023年に反転し、3年連続の増加で2017年に迫る水準まで戻っている。増え方は場所によって違い、2020年と比べるとコンビニエンスストアが48.0%増と最も大きく、商業施設の11.2%増を大きく上回る。5年で増えた1万7,855件のうち、42%はコンビニで起きたものである。
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ドラッグストア、12年で4.9兆円→9.4兆円。百貨店を抜いた

ドラッグストアの商品販売額は2025年に9兆4,129億円となり、2014年の4兆9,375億円から12年で1.9倍になった(経済産業省「商業動態統計」)。同じ2025年の百貨店は6兆2,124億円で、ドラッグストアはその1.5倍にあたる。両者の順位が入れ替わったのは2019年である。しかも売上の中身でいちばん大きい品目は薬ではなく食品で、2025年の食品3兆2,081億円は調剤薬とOTC薬の合計2兆182億円の1.6倍。百貨店を追い抜いたのはネット通販でもコンビニでもなく、街のドラッグストアだった。
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高齢者の就業率26%、過去最高は1968年。半世紀のU字

65歳以上の就業率は2025年に26.0%となり、底だった2011年の19.2%から6.8ポイント戻した(総務省統計局「労働力調査」)。ところが系列をさかのぼると1968年は33.3%あり、いまより高い。働く高齢者が増えたのではなく、いったん下がって戻ってきたU字であり、2025年でも1968年には7.3ポイント届いていない。男女で見ると女性は19.6%と1968年(18.8%)を超えて系列最高を更新した一方、男性は34.5%で1968年の51.5%に17.0ポイント届かない。
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お米代、3年で2.0万円→4.3万円。11年ぶりにパン超え

二人以上の世帯が1年間に米へ使った金額は、2022年の19,825円から2025年は42,739円へ3年で2.16倍になり、26年で最高となった(総務省「家計調査」)。2014年から11年続いた「パンのほうが高い」状態も終わり、2025年は米42,739円に対しパンは34,244円である。ただし買った量は61.31kgで2020年の64.53kgより5%少なく、増えた22,342円のうち約85%は値段の上昇によるものだった。米に戻ったのではなく、同じくらいしか食べていないのに払う額だけが上がっている。
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落とし物タグのストーカー、4年で3件→679件

紛失防止タグ(落とし物防止タグ)が使われたストーカー事案の相談等件数は、2021年の3件から2025年は679件へ4年で226倍に増えた(警察庁)。同じ2025年、専用のGPS機器等は511件で、数千円で買える日用品が専用機器を初めて追い越した。GPS機器等は2023年以降ほぼ横ばいで、位置情報を使うストーカーの増加分はほとんどがタグによるものである。タグを規制対象に加えた改正ストーカー規制法の施行は2025年12月30日で、法律はデータに4年遅れて追いついた。
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新聞の信頼度、6年で63%→52%。でも読む人の中では83%

政治・経済のニュースについて新聞を「信頼できる」と答えた人は、2020年度の62.6%から2025年度は51.9%へ6年で10.7ポイント下がった(総務省情報通信政策研究所)。ところが新聞を情報源として使っている人だけに絞ると82.7%で、下げ幅は4.4ポイントにとどまり、8メディアの中でいまも最高である。落ちたのは新聞そのものの評価というより、新聞を使わない人が全体に占める重みだった。2つの集計の差は24.5ポイントから30.8ポイントへ広がっている。
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詐欺のアポ電、5年で9.8万件→33万件。1日900本かかっている

警察庁の確定値によると、特殊詐欺の前触れである予兆電話(アポ電)は2020年の98,472件から2025年は331,653件へ、5年で約3.4倍に増えた。1日あたり約900本にのぼる。同じ5年で特殊詐欺の認知件数は13,550件から27,832件へ約2.1倍。被害そのものより、その手前でかかってくる電話のほうが約1.6倍速く増えている。特殊詐欺1件の裏にあるアポ電は長年の約7本から約12本へ倍増し、狙いを定めてかける手口から手当たり次第にかける手口へと変わった。
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情報サービス業の倒産、4年で137件→276件。DX特需の裏で進む「静かな淘汰」

東京商工リサーチの集計によると、ソフトウェア開発やHP制作などの情報サービス業の倒産は、2021年の137件を底に増加へ転じ、2025年は276件、2026年上半期は166件と2017年以降で最多となった。DX特需や人材の売り手市場が語られる一方で、ノーコード・生成AIによる内製化が進み、価格競争に依存する小・零細の受託事業者が静かに淘汰されている。2021年を100とした指数では全国全業種171に対し情報サービス業は201で、増加ペースは全国平均を上回る。
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物価高倒産、3年で286件→769件。「峠を越えた」は錯覚だった

東京商工リサーチの集計によると、仕入コスト上昇や価格転嫁難を主因とする「物価高」倒産は、集計開始の2022年286件から2025年769件へ3年連続で最多を更新した。2025年上半期は前年同期比8.2%減と峠を越えたように見えたが、下半期に425件(+30%)へ急反転し、2026年上半期は439件と半期の最多を更新。倒産3大要因の比較でも物価高が最大で、人手不足倒産(397件)の約2倍に達している。
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人手不足倒産、過去最多の397件。最大の原因は「人手不足」ではなく「賃上げ」だった

東京商工リサーチの集計によると、2025年の「人手不足」関連倒産は397件と過去最多で、2021年の56件から4年で約7倍に急増した。だが最新の最大要因は「求人難(採れない)」ではなく「人件費高騰(払えない)」で、2022年の7件から2025年の152件へ3年で約22倍に膨らみ、求人難(135件)を抜いて主因に躍り出た。人手不足倒産の中身は「採れない」から「賃上げ疲れ」へと構造転換している。