e-Tax申告、5年で58%→77%。「税務署に並ばない確定申告」が当たり前になるまで

e-Tax申告、5年で58%→77%のグラフ 定点観測

国税庁によると、令和7年分の所得税等の確定申告ではe-Tax利用率が77.1%(1,814万人)と、令和3年分の58.3%から5年で18.8ポイント上昇した。自宅からのe-Tax申告は949万人(うちスマホ497万人)に達し、確定申告会場で申告した人は218万人と全体の1割を下回っている。

調査概要

グラフ①:e-Tax利用率の推移(令和3年分〜令和7年分)
毎年更新:この記事は「定点観測」シリーズです。統計の最新値が公表されるたびに、同じURLで更新します(最終更新:2026年7月)
所得税等の確定申告におけるe-Tax利用率の5年推移
令和3年分〜令和7年分|国税庁「令和7年分の確定申告状況等」|申告人員全体に占めるe-Tax申告の割合
→ 4人に3人がe-Tax。5年で18.8ポイント上昇した
100%80%60%40%20%0% 58.3% 77.1% 令和3年分令和4年分令和5年分令和6年分令和7年分 e-Tax利用率(国税庁・所得税等の確定申告)

令和7年分(2026年3月期限)の所得税等の確定申告では、申告人員2,353万人のうち1,814万人——77.1%がe-Taxで申告した。国税庁の資料が「4人に3人がe-Taxを利用」と表現するとおり、令和3年分の58.3%から5年で18.8ポイント上昇し、毎年欠かさず伸び続けている。

行政のデジタル化は「進まない」と語られることが多いが、確定申告はその例外だ。この77.1%の中身を見ると、伸びを牽引しているのが「どこで・何を使って申告しているか」の変化であることが分かる。次のグラフで掘り下げる。

グラフ②:自宅からのe-Tax申告——5年で約2倍に
申告者本人が自宅からe-Taxで申告した人の割合
令和3年分〜令和7年分|グラフ①と同スケール(縦軸0〜100%)|確定申告書等作成コーナー・会計ソフト等を利用
→ 4割が自宅から申告。その半数超はスマホ
100%80%60%40%20%0% 19.4% 40.3% 5年で 19.4%→40.3%(約2倍) うちスマホ申告 497万人(半数超) 前年分から89万人増(前年比+21.8%) 令和3年分令和4年分令和5年分令和6年分令和7年分

e-Taxの伸びを支えているのは「自宅からの申告」だ。国税庁HPの確定申告書等作成コーナーや会計ソフトを使い、本人が自宅からe-Taxで申告した人は949万人(前年比+15.1%)——申告人員全体の40.3%と、令和3年分の19.4%から約2倍になった。

その中身がさらに興味深い。自宅からスマホを利用してe-Taxで申告した人は497万人(前年比+21.8%)と、自宅からのe-Tax申告の半数以上を占める。パソコンすら不要になった申告が、いま最も速く伸びている入口だ。

「持ってるのに使ってない」の例外

行政DXの定番の皮肉は「マイナンバーカードは83%が持っているのに、使う場面がない」だった。しかし確定申告は例外で、マイナンバーカード方式でe-Tax送信した人は令和3年分の239万人から令和7年分は790万人へ、5年で3.3倍に増えている。「年に一度、確実に発生し、面倒で、締切がある」手続きだからこそ、カードとスマホの組み合わせが最も強く機能した——といえる数字である。

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グラフ③:自宅からのe-Tax vs 確定申告会場——「行列」は統計からも消えつつある
自宅からe-Taxで申告した人と確定申告会場で申告した人の推移
令和3年分〜令和7年分|国税庁「令和7年分の確定申告状況等」(同一資料)|単位:万人
→ 自宅949万人 vs 会場218万人。差は5年で1.4倍→4.4倍に
1,000万人7505002500 442万人 311万人 949万人 218万人 両者の差は5年で1.4倍→4.4倍に拡大 令和3年分令和4年分令和5年分令和6年分令和7年分 自宅からe-Taxで申告(万人) 確定申告会場で申告(万人)

自宅からの申告が2倍になった一方で、確定申告会場で申告した人は218万人(前年比▲12.9%)と、申告人員全体の1割を下回った。令和3年分には311万人いた会場申告者は5年間一度も増えることなく減り続けている。2月の税務署名物だった「行列」は、統計のうえでも着実に消えつつある。

令和3年分の時点では、自宅からのe-Tax申告(442万人)と会場申告(311万人)の差は1.4倍だった。それが令和7年分には949万人対218万人——4.4倍まで開いた。同じ手続きの「入口」が、わずか5年でここまで入れ替わった行政手続きは珍しい。

このグラフの正しい読み方

2系列は国税庁の同一資料に基づく。なお「自宅からのe-Tax」は申告者本人による送信で、このほかに税理士による代理送信などがe-Tax利用全体(1,814万人)に含まれる。つまり77.1%のすべてが本人のオンライン操作ではない点には注意が必要だ。それでも「本人が・自宅から・スマホで」という最も高いハードルの部分が全体の4割まで来たことが、この統計の本質的な変化である。

データ一覧:e-Tax利用率・自宅からのe-Tax申告・会場申告の推移(令和3年分〜令和7年分)
出典:国税庁 令和7年分の確定申告状況等
申告年分e-Tax利用率自宅からe-Tax確定申告会場で申告
令和3年分58.3%442万人(19.4%)311万人
令和4年分65.1%592万人(25.8%)289万人
令和5年分69.0%690万人(29.7%)270万人
令和6年分74.0%824万人(35.2%)251万人
令和7年分77.1%949万人(40.3%)218万人

※e-Tax利用率は税理士による代理送信等を含む。令和7年分のスマホ申告は497万人(自宅からのe-Tax申告の半数超)。マイナンバーカード方式の送信は令和3年分239万人→令和7年分790万人。

先を読む
令和7年分——e-Tax利用率77.1%・自宅から949万人・会場218万人。

e-Tax利用率は5年間、年3〜7ポイントのペースで途切れず上昇しており、次回・令和8年分(2027年6月頃公表)の観測点は「8割の大台」に乗るかどうか。もう1つの観測点は会場申告の200万人割れだ。スマホ申告は直近も前年比+21.8%と最も高い伸びを続けており、次回もこの2つの数字を定点で追う。

このデータをプレゼンで使うには
ターゲット:行政DX・自治体・税理士/会計ソフト・UXデザイン・DX推進部門
SCENE 01|DX推進の稟議・行政向け提案
「行政DXは進まない」への反証として
「確定申告は4人に3人がオンラインです。5年で19ポイント伸びました。行政手続きでもここまで変わる——変わらないのはデジタル化の宿命ではなく、設計の問題です。」
SCENE 02|モバイルファーストの根拠
「PCすら要らない」時代のUX説明
「自宅から確定申告した949万人のうち、半数超の497万人はスマホです。しかも前年比+21.8%で最速の伸び。『いちばん面倒な手続き』ですらスマホ完結が主流になりつつあります。」
SCENE 03|業務の構造転換を語る
「窓口」から「オンライン」への入れ替わりの実例
「確定申告会場に来た人は218万人と全体の1割未満、自宅からのe-Taxとの差は5年で1.4倍から4.4倍に開きました。窓口前提の業務設計は、この速度で前提が崩れます。」
生成AIでグラフを生成する
ChatGPT、Gemini、Copilot、Claudeなどに下のプロンプトをそのまま貼り付けるだけで、同じ2系列グラフが自動で生成されます。
以下のデータをもとに2系列の折れ線グラフを作成してください。 【データ】 申告年分, e-Tax利用率, 自宅からe-Tax(万人), 会場で申告(万人) 令和3年分, 58.3%, 442, 311 令和4年分, 65.1%, 592, 289 令和5年分, 69.0%, 690, 270
… (5年分の全データ・グラフ仕様・出典・注記を含む全文)

※出典:国税庁「令和7年分の所得税等、消費税及び贈与税の確定申告状況等について」(報道発表資料)。e-Tax利用率は所得税等の確定申告書の申告人員(令和7年分は2,353万人)に占めるe-Tax申告の割合で、税理士による代理送信等を含む。「自宅からのe-Tax」は納税者本人が国税庁HP「確定申告書等作成コーナー」や会計ソフト等を利用して自宅から送信したもの。「申告年分」はその年の所得に対する申告を指し、実際の申告手続きは翌年2〜3月に行われる(令和7年分=2026年2〜3月に申告)。マイナンバーカード方式の送信者数(239万→790万人)はe-Tax利用状況の推移(同資料トピックス1)による。

よくある質問
e-Taxの利用率は何%ですか?
国税庁によると、令和7年分の所得税等の確定申告では申告人員2,353万人のうち77.1%(1,814万人)がe-Taxを利用しました。令和3年分の58.3%から5年で18.8ポイント上昇し、4人に3人がe-Taxで申告しています。なおこの割合には税理士による代理送信等も含まれます。
スマホで確定申告する人はどのくらいいますか?
令和7年分では、自宅からスマホを利用してe-Taxで申告した人は497万人(前年比+21.8%)でした。自宅からe-Taxで申告した949万人の半数以上を占め、確定申告の入口として最も速く伸びています。
確定申告会場で申告する人は減っていますか?
減っています。確定申告会場で申告した人は令和3年分の311万人から毎年減り続け、令和7年分は218万人(前年比▲12.9%)と申告人員全体の1割を下回りました。自宅からのe-Tax申告(949万人)との差は5年で1.4倍から4.4倍に開いています。
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